カテゴリ: プロ野球

ブレないメンタルをつくる心の軸
井口 資仁
ベースボールマガジン社
2013-11


球界の“高齢化”に歯止めがかかりません。
もちろん、いい意味でですが。(笑

つい先日、中日の山本昌投手(49才)が先発勝利投手の最高齢記録を塗り替えたばかりですが、ほかの“高齢者”たちもお達者です。

楽天の斎藤隆投手(44才)が、来季も現役を続行することが決まったようですし、千葉ロッテの井口資仁選手(39才)は、来シーズンからの3年契約が見込まれているとか。

年内には40才になる井口選手は、契約年シーズンは41才。そこからの複数年契約というのは異例中の異例。メジャーから里帰りして6シーズン。まだまだ元気です。

メジャー帰りといえば、横浜の中村紀洋選手
(41才)は、まだ現役に意欲満々ですし、松井稼頭央選手
(38才)は、今シーズンは4番を打ってたみたいですね。

中村選手なんか、まだ態度も老け込まないというか青くさくて、もうすこしファンを楽しませてくれそうです。

43才のプレーイングマネージャー谷繁元信捕手の周辺からも、まだ「引退」の二文字は聞こえてきません。
てか、後継者まだ育ってませんもんね。

とまあ、不惑過ぎの現役プレイヤーもいまでは珍しくなくなってきました。

引退選手のコメントを聞くと、ほとんどが判で押したように「つらいばっかの野球人生でした」みたいなことをおっしゃいます。

でも、それだけだったら、こんなに長くグラウンドにとどまることはないでしょう。
つらい練習や勝負のプレッシャーに圧し潰されそうになりながらも、からだの奥からにじみ出てくるうきうきするような野球の愉しさを感じているからこそ、選手はユニフォームが愛おしくてしかたがないのでしょう。

御大の山本昌投手もまだまだ引退するつもりはないようで、彼に引っ張られるように“高齢化の波”はこれからも球界を浸食(いい意味でですが)していきそうです。

でもそれって、彼らを追いやる若手が育ってきていないことでもあるわけで…

ガンバレ、若輩ものたち! 



 ※ 各選手の年齢は厳密には数えていません。多少の誤差はご容赦を。





プロ野球に限らず、アマチュアでもチームの編成と用兵は実力主義が原則。

9つのポジションにはチームで一番ふさわしい選手が名を連ね、そのつぎに力があって調子のいい選手がベンチ入りします。

一軍にあがれない選手、スタメンに名を連ねられない選手は「なにかが足りない」ということ。
そこを補強し強化しなければゲームに出ることすらできません。

とはいっても、それはあくまでも原則。
そこは人間のすることですから、好き嫌いはどうしても介在してしまいます。

意識はしないようにと自制しても、監督にも好きなタイプ嫌いな選手がいて、それが選手起用に反映しないとはいいきれません。
それはいたしかたのないことですし、まあ許容範囲とあきらめるしかないでしょう。

チームの絶対的な4番打者やエースが監督の好き嫌いだけではずされたりはありません。
そこにはおのずと常識的なラインのようなものがあって、めちゃくちゃな用兵というものはまずありえません。

ところが監督の人事となると、そんな常識や合理的な選択理由はまったく存在しないかのごとく。まあ球団のやりたい放題です。

いったい何を根拠にこの人物が監督になるのか、どんな理由で登用されたのか、クビを傾げざるをえない人事が横行しています。

野球というスポーツ独特の流れを知らず、また機微にも戦術にもうとい監督がプレイから緊張感を奪い、ゲームを台無しにし、ひいてはプロ野球をつまらないものにしている現状を、ファンはいやというほど見せつけられてきました。

ただでさえメジャーに人材が流出してプロ野球が劣化している現在、せめて現場の指揮官のレベルをあげなければ日本のプロ野球の退行は歯止めがかからなくなることでしょう。

はたして彼らのほかに、人材はいないのか?

みまわしてみれば、やってほしいひと、やってしかるべき人材は掃いて捨てるほどいるでしょう。

かつてカープを初優勝に導き、日本一の栄冠を3度経験している名将古葉竹識氏は東京国際大学の監督として、
70才を過ぎたいまもベンチに立ったまま指揮をとっているといいます。

それは試合中のミスやスキをひとつも見逃すまいという、カープ時代からの姿勢からのこと。
そして集中力を欠いてミスした選手、スキを見せた選手は、いまでも容赦なく叱っているといいます。

その姿勢はグラウンドで起こることはすべて自分が責任を持つ、という強烈なプロ意識の裏返しでもあります。

ひるがえって、プロ野球のグラウンド目を転じてみると‥

座り心地のいいベンチに漫然と座ってゲームを他人事のようにながめている監督。
敗戦の責任を10年一日のごとく選手に転嫁する監督
そんな指揮官があのチーム、このチームにもいるしまつ。

「はたしてどういった力学で奴らのような人材が監督の座におさまっているのか、不思議でしょうがないぜ」

なじみの風呂屋のおやじさんも、そう歎いておられましたね。

 



9月もなかばに来て、各球団の監督の処遇が取り沙汰されるようになりました。

ことしはセ・リーグがにぎやかなようで、無風状態の読売ジャイアンツと、谷繁元信監督が就任したばかりの中日ドラゴンズ以外の4球団には大なり少なり波風が立ちそうです。

手堅く最下位をキープしているヤクルト・スワローズはすでに交代が決まったようで、現二軍監督の真中満氏が内定しているようです。

つまり小川淳司監督は辞任ということのようですが、すこし残念な気がします。
ここ最近のセ・リーグでは数少ない“当たり”の監督でしたから。

若い野手がつぎつぎに育ってきて、これからが楽しみでしたから、小川監督の元で飛躍していく姿をみたかった気がします。

ケガ人続出で、手の施しようがなかったですね。
故障も管理のうちということでは現場トップの責任はあるのでしょうが…。

横浜DeNAベイスターズの中畑清監督は、続投でおさまりそうです。

本人は「今季Aクラス入りできなければクビだ」と自己申告していたので、いまのチームの位置では厳しいでしょうが、チーム力は確実にあがってますし、ここまでいい感じできているので球団フロントとしてもその路線をくつがえすのはもったいないでしょう。

「球団側から慰留する」というセレモニーをもって続投でしょうか。

阪神タイガースは、「和田豊監督続投」のアッドバルーンが一度はあがりましたが、さっさと畳んでしまったみたいですね。

ファンからの批判、抗議が殺到でもしたのでしょうか。
こちらは、監督の采配と同様にしばらく迷走しそうです。 

カープの野村謙二郎監督のまわりは、いまは凪ですね。
いつもならシーズン途中にはやばやと球団トップが「当然だろ!」と、独断で決めた人事を発表してくれるのでわかりやすいのですが、今年は妙に静かです。

こちらもファンの反応を様子見してるんでしょうか。
しかし、クライマックスシリーズ出場で赤点は付けにくいですから、もし更迭する場合はどんな手をつかうんでしょうか。

その昔、ペナントレースで巨人としのぎを削っていた三村敏之監督の解任を一方的に決めて、そのあとファンからの抗議があると、手のひらを返して三村擁護派に宗旨替えして部下に詫びをいれさせた事件がありましたが、その再現となるのでしょうか。(笑

ただ三村監督のときのように、ファンから抗議があるかどうかは疑問ですが。

「監督とはクビにされるのを待つのが仕事だ」
そんなことを野村克也氏がどこかに書いていたように記憶しています。

プロ野球選手ならばだれもが願うポストですが、因果な商売でもある。
外野で傍観しているファンには、この監督交代劇ほど興味深いものはありませんが。




 

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