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野球部あるある
菊地選手(『野球小僧』編集部)
白夜書房
2011-09-10





きょうのカープ対ドラゴンズ戦は、息詰まる投手戦でした。

カープ前田投手が8回まで0に抑えた好投を、9回に1失点してふいにしてしまったミコライオ投手。
前回の大量点差での“調整登板”が調整にはならなかったようですね。

逆に“調整登板”なれしてしまったのでしょうか、きょうの試合は調整登板のように集中力が感じられませんでした。

それはさておき、1対1で延長戦にはいった10回裏の1アウト満塁のチャンスに勝負を決めたのは菊池選手のバット。
菊池選手、
ノリにのってます。

グラウンドでの活躍ぶりもですが、このところオフの人気も大ブレイク。
それにともなって彼の本がつぎつぎに出版され、のきなみヒットしています。

「スポーツアルバム 菊池涼介」に「キクマル魂」。
雑誌の表紙を飾るケースも増えてます。

そのうち「菊池選手あるある」とか「菊池ルール」なんて本まで出そうな勢いです。

あっ、そうそう。カープ球団の「サヨナラTシャツ」はお約束ということで。






プロ野球12球団ファンクラブ全部に10年間入会してみた! 涙と笑いの球界興亡クロニクル / 長谷川晶一 【単行本】
プロ野球12球団ファンクラブ全部に10年間入会してみた! 涙と笑いの球界興亡クロニクル / 長谷川晶一 【単行本】

先日、広島市民球場跡地で開催された「広島野球ブックフェア」。野球を語ろう、というテーマで、いま話題の野球本の著者が何人も参加してくれました。
その時のトークを、随時ここに再現いたします。

今回は大ヒット中の「プロ野球12球団ファンクラブ全部に10年間入会してみた!」の著者、長谷川晶一氏のトークの前半をご紹介します。

キャスト 司会/渡部裕之氏
     著者/長谷川晶一氏 「プロ野球12球団〜」の著者
     菊地/菊地選手(菊地高弘氏)同著編集担当「野球部あるある」著者

長谷川トーク
<第1回>

司会 10年間12球団のファンクラブに入ってみた、という壮挙が本になりま
   した。

   これを手に取ったときは感動したんじゃないですか。 


著者 あのーですね、さっきいったようにおもいつきだったんで、まさか企画に
   なるとはおもわなかったですね。  
   それが企画になったというのはうれしいっちゃうれしいんですけど、1年
   目でたぶん12球団分の会費で5万円くらいだったかな、払ったんで…


司会 12球団、5万円!


著者 たしかそれくらいでした。


司会 ちなみになんですけど、一番安い年会費ってどこのチームなんですか?


著者 (毅然と)それはすごいアバウトすぎますね、質問が。


司会 と、といいますと?


著者 年度によってもちがいますし、球団によっていろんなカテゴリーがあるの
   で。


司会 こりゃまた勉強不足でもうしわけありません。


著者 単純にいうと、1000円からありますね。楽天のキッズクラブは100
   0円ですね。


司会 ほおー。


著者 一番高いのも楽天で、10万500円というのもありますね。


司会 うをははは、10万と1000円!

   えらい差ですねー。


著者 もちろん特典がぜんぜんちがいますけどね。


菊地 (横から口をはさんで)長谷川さんは年度によって、ぜんぜん入るクラブ
   がちがったりするんですよ。


司会 同じチームのなかでも…?


菊地 たとえば2005年は、総額が12球団で4万1千600円なんですね。


著者 これが最初の年ですね。


菊地 それが2014年、10年目ですね、この総額が17万7千900円なん
   です。


著者 これが今年ですね。


司会 いやー、かけましたなぁ、これはまた。


著者 いまいった楽天の10万円のに入ったから。


菊地 楽天ファンでもないのに。(場内爆笑


司会 それはどうなんですかね、それもあわせて聞いてみたかったんですけど、
   12球団入るじゃないですか、それぞれ特典とかもちがったりする。
   同じチームのなかでも金額設定がちがったりもするれけど、全球団入って
   みて、今年はグッズこれよかったし、このチームがんばれみたいに、好
   きな球団がちょっと変わったりって10年間であったりしたんですか?


著者 ありますね。

   こどものころからずっとヤクルトファンではあったんですが、まず最初に
   すごいなとおもったのが、ロッテですね。


司会 千葉ロッテ?


著者 これが…、グッズがまずいいし、ファンクラブの4つの特典、グッズが
   あって、チケットがあってという、それが全部そろっていたのが、まず
   ロッテでしたね。

   そのグッズ自体も、個人的な趣味かもしれないけれど、センスがいいと
   おもったし、バッグだったりユニフォームだったりするんですが、いず
   れにしてもクオリティの高いものでしたね。


司会 それを価格帯とかコースではないんでしょうけど、同じチームのなかでも
   いろいろあるのを、毎年選びながら選びながらというのをしながら、総じ
   てこのチームのモノがいいな、というのはやっぱり千葉ロッテ?


著者 あと、西武ですね。


司会 ほおー、こちらもパ・リーグですね。


著者 はい。


司会 なんかぼくは、お金にもゆとりがあるであろう巨人とかが、やっぱりグッ
   ズもいいんじゃないかって勝手におもってたんですけど…


著者 いやー、おっしゃるように巨人てすごくいいんですよ。


司会 いいんですか、やっぱり。


著者 巨人は巨人ですごすぎるんで。

   その話をすると他球団が霞んでしまうっていうのがあるんですね。

   むしろぼくは、せっかくここ(旧広島市民球場跡地)にいるんで、広島の
   ファンクラブのすばらしさをお話したいと、きょうカープグッズ全部持っ
   てきたんですが…


菊地 (横で苦笑)


司会 これ、ちょっと気になったんですけど、無造作といえばあまりにも無造作
   に持って来た感じですよね。


著者 (やや憮然として)ちゃんと洗濯済みです。


司会 これって、ちょっと広げていったりしてもいいですか?


著者 あのー、10年間、12球団に入っているってことは、単純に述べ120
   球団、120年入っているってことで…


司会 120のパターンがあるってことですよね。


著者 ぼくの計算では10かける12は120なんで。で、その120のなかで
   1番好きなグッズがこれです。(と、ユニフォームを広げる)


司会 2009年のレプリカユニフォーム!


著者 みなさん胸のロゴをぜひ読んでいただきたいんですが…


司会 皆さんから見ると左手がカープの「CA」で、右側が「OSHIMA」。


著者 これまあ、ふつうに読めば「かおしま」ですよね。


司会 たしかに「かおしま」ですよね。(笑


著者 「かおしま」っていうチームは、この日本にありますでしょうか?


司会 質問を投げかけられてしまいましたけど。


著者 しかもこれはオフィシャルのファンクラブですから。
   オフィシャルのファンクラブが、あらたに「かおしま」というネーミング
   をドンッと打ち出す、ファンに向けて。これは感動しましたね。


司会 どうでしょうか、会場でズムスタに観にいかれた方、たくさんいらっしゃ
   るとおもいますが、このユニフォームを着たお客さんに出会ったことある
   ひとっていますか?


(間合い)


司会 いらっしゃらない。

   これみんな大事に持っているのかなぁ。


(会場からユニフォームの説明をする声)


司会 これホームとビジターがセットになってるんですね。ハイブリットになっ
   ているんですね、なるほど。

   こういう貴重なユニフォームもあれば…


著者 (他のものを見せて)これがもうカープの特徴ですね、ユニフォームをど
   んどん変えていくという。


司会 これもまたハイブリットデザインになってますね、長谷川さん。


著者 これ、なんて描いてありますか?


司会 ふっふっふっ、もしかして、「かおしま」?


著者 あまりにも気に入りすぎて、ふたつ入ってしまったという。(場内爆笑

   ひとつは着用で、ひとつは保存用なんですが、きょうは特別ふたつ持って
   きました。


司会 ぼくはよくイベントでMCするとき、アーティストなんかのときはCDを
   観賞用、保存用、配布用と3枚買ってくださいといっているんですけど、
   ここに(お手本が)いました。(笑


著者 ヤクルトファンですが、(カープのを)ふたつ持っていると。


司会 それがすごいっすよね。(といいながら、ほかのに目をとめて)

   またこれはちょっと、袖の色がまたちがったりしていますが…


著者 これはですね、色もデザインもそうなんですが、左の肩口と背中に注目し
   てほしいんですけど…


司会 東京、って描いてありますね。


著者 そして背中にも…


司会 カープファンクラブ東京、と…

   ああこれは東京のファンクラブ用のデザイン?


著者 これはその会員の住んでいる場所によって変えてくれるという。


司会 えっえー。


著者 ものすごい歩留まりが悪いから、あまったら…。

   これ受註生産ではないわけですよ。だからぜったい余ったり足りなかった
   りするとおもうわけですが…


著者 ぼくは東京だから、東京を指定してもらったんですが…


司会 またつづいてこれは、迷彩?


著者 これはですね、1万5千通りあるユニフォームというふれこみでですね…


司会 1万5千通りあるユニフォームの一着?


著者 はい。会員になったひとそれぞれ模様がちがう、と。

   これ単純に「H」っていうマークをランダムに印刷した布を断裁してやれ
   ば、当然柄は変わりますよね、位置が変わるだけですけど。


司会 ふっふっふ。
 

著者 でもぼくは、それがカープならありだとおもう。


司会 カープなら、あり?


著者 ほかの球団、たとえばそれが巨人がこれやったら、ちゃんと1万5000
   通りの布を作れ、っておもうわけですが、


司会 広島だったらゆるせる?


著者 広島はずっとこれを貫きとおしているんで。


司会 貫きとおしているかは疑問なところがありますけれども…、
   こちらはまた…、白いユニフォームがだんだん朱に染まっていくってい
   う感じですね。


著者 これはグラデーションのユニフォームですね。


司会 はいはい、はいはい。


著者 ただ最初の「CAOSHIMA」だとか、さっきの「TOKYO」だとか見たあと
   だと、ぼくにとってはちょっと物足りなかったんですよね。インパクトが
   ないなぁ、とおもって。


司会 これは何年のものですか?


著者 2009年? いやもっと後かな。


司会 たぶん、いわゆるファッションのなかで、グラデーションアイテムという
   のがブームになっていたときだとするならば、そういうところにアンテナ
   を張ってるってことですよね、2012年とか3年ということは。

   去年とか、ほんとうにグラデーションファッションとか、メンズ系とかア
   イテム、流行りましたからね。


著者 (さっさとつぎのものを広げて)で、これですね、2008年ですね。


司会 こ、これはまた…


著者 もはやユニフォームではないですよね。(場内爆笑)


司会 タンクトップ?


著者 タンクトップなんですよ。ノースリーブジャージっていう名称でしたけ
   ど。


司会 なるほど。


著者 これも着てるひと、見たことないですね。


司会 そっと袖を通しましたね。違和感ないのはなぜなんでしょうね。


(場内爆笑)


著者 それは下を着てるからでしょ。

   ぼく、一度風呂上がりに素肌で着たことがあるんですが…


司会 いかがでしたか、着心地は?


著者 気持ち悪かったですね。見た目気持ち悪かったです。ソフトゲイみたい
   で。


菊地 (横で大笑い)


司会 さて、そしてもって来ていただいた3つ目。


著者 これもインパクト薄くないですか?


司会 これはなんか、ボーリングのシャツのようなデザインにも見え…


著者 この前、後づけで気づいたんですけど、基本的にホームチームのユニフォ
   ームっていうのは白じゃないですか。

   で、ビジターのときは赤ですよね。

   でもこれは赤い部分にカープって描いてあるのが実はレアなんじゃないか
   というふうに、あとで気づいたんですね。


司会 後っていうのは?


著者 そのときは物足りなくて嫌だったんですけど、いろいろ考えてみたら、こ
   れはそうなのかなって。

   そこに価値を見いだす努力をしました。(笑


司会 これどういう価値があるんだろう、と自問自答するわけですね。(笑


著者 カープならもっとちゃんとやってくれるだろう、と思っているので、ぼく
   の理解力が不足しているだけなんだなとおもって、考えてみたんですね。


司会 それはまたすごい謙遜の仕方ですね。(笑

   (といいつつ、つぎに目移りして)これはまたインパクトすごいですね。


著者 これは今年の特典なんで、いまズムスタでもこれを着ているひとってのが
   よくいる。
   神宮でもドームでもこれ着てるひと何人もみましたけど、CARPっていう
   ロゴをものすごく大きくして、それに去年の選手の名シーンをコラージュ
   して作成している。


司会 なるほど。常に選手と共にある、みたいなね、発想なんですね。

   ひとつのカープの10年間の歴史、グッズの歴史、とくにユニフォームにス
   ポットを当てただけでも、これだけの種類があると。


著者 そうですね。

   このユニフォームは毎年かならずワンアイテムあって、そこにこういうポ
   ンチョが付いたり、あとこういう…


司会 それ、なんです?


著者 お財布です。
   カープのユニフォームの端切れを使って、それをアレンジして。


司会 ほんとだ、なかにお金なんかが入れられるようになってる。


著者 そうそう、広島の方にうかがいたかったの。この「ぶち赤」の「ぶち」っ
   ていうのは広島弁なんですか?


司会 そうですよ。ぶちっていうのは、ものすごいという。
   ぶち、ばり、とかもいいますけど。


著者 ものすごい赤っていうことね。ありがとうございます。


司会 いまこの場で知った、あらたな真実でありますけども。


著者 ありがとうございました。ちょっと不明だったので…
   そのあたりは原稿に書かなかったんですけど。


菊地 (横で洪笑)


司会 ファンクラブは10年間突き詰めるのにもかかわらず?

   そこは広島に身近なひとはいなかったんですか?


著者 いたけど聞くまでもないとおもって、聞かなかったんですよ。
   すみません。
 

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